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世界一甘い食べ物はインドにある?!


疲れた時や、ストレスが溜まりそうな時、塩辛いものばかりを食べた時、思いっきり甘いものを食べたくなる方は多いのではないでしょうか。
世の中には味覚を刺激する食べ物は沢山ありますよね。その中には衝撃的に甘いもの、激甘な食べ物というと興味をそそられ、食べてみたいと思う方も多いはず。
そんな時におすすめなのが甘い食べ物の中でも衝撃的に甘く、世界一甘いと言われているインドの名物グラブジャムンです。
大型通販サイトなどでは缶詰にして販売されており、お手頃なで気軽に購入することができます。
実際に購入した方の感想を読むと、脳天を貫くような甘さ、身体がビックリするほどの甘さ、情け容赦なく甘い、虫歯がうずくほど甘い、背筋が凍る甘さなど、ほかのお菓子にはなかなか見かけない表現がされています。
一体どんなお菓子なのか、実際に目の当たりにすると色や形は思ったよりもシンプル。
まるで揚げたこ焼きか玉蒟蒻・新じゃがの煮物のような見た目です。
グラブジャムンは言わば砂糖漬けのボール状のドーナツ。食感は沖縄の銘菓サーターアンダーギーに似ていて、それが極甘のシロップにどっぷり浸かったものと表現できます。
 

グラブジャムンの甘さはシロップにあり!


グラブジャムンの強烈な甘さの正体はシロップ。
その濃厚さは一口食べた瞬間に思わず声を出してしまうほど。砂糖と水を同量煮詰めて作るのですから、甘いのは当然です。
シロップの甘さだけではなく、スパイスのカルダモンの風味を利かせることにより単なる甘いお菓子ではない特徴を出しています。
生地、またはシロップに清涼感のある刺激的な香りのするカルダモンが入っていることから、スパイス好きの方と苦手な方で好みが分かれます。
さらに本格的に仕上げるとなると、シロップを作る時にバラの蒸留液であるローズウォーターも使用するのだとか。
市販品の缶詰にもローズウォーターを使用されているものが多く、缶を開けると香水のような甘い香りがします。
ドーナツで使用されるような生地は牛乳を煮込み、脂肪分だけを取り出した成分を使用して作られます。家で作る時はカッテージチーズを代用すると簡単です。
グラブジャムンを仕上げるにはこのチーズ状の成分に小麦粉、砂糖、ベーキングパウダー、カルダモンパウダー、水または牛乳を混ぜ、ボール状にして、油で揚げます。
この時、通常の油ではなくインドの澄ましバターであるギーで揚げるとさらに本格的な味わいのリッチな仕上がりとなります。
そして、その揚げたものをシロップに漬けて完成。
シロップを作る際には好みでローズウォーターを少量加えます。
もっと簡単に作りたいという方は、ホットケーキミックスと同様、グラブジャムンの素が市販されているので、それを使用すれば水と混ぜて丸めて揚げるだけ。あっという間に作ることができます。
インドではシロップごと温め、熱々をいただきます。
 

インド名物なのに実はインド発祥ではない?


このグラブジャムンは今ではインド名物として有名ですが、面白いことに発祥はインドではなく、地中海地方やペルシャであり、luqmat al qadiというお菓子であるとも言われています。※1
15世紀ペルシャからインドに持ち込まれたのがきっかけとなり、インドで万人に好まれ、愛される食べ物へと発展していったのです。
グラブジャムンは大きなお祝いの場でも定番。お祭りや結婚式などには欠かせない食べ物として愛され、好まれています。
 

インドではなぜとても甘いものが好まれるのか

インドの人は辛いものを好んで食べる傾向にありますが、それだけだと口の中がしびれてすっきりしないため、甘いスイーツの出番となるようです。
インドでは、辛いものはより辛く、甘いものはより甘く食べるのが基本。
それが当たり前となると中途半端な味のものは納得いかず、美味しいと思えないのかもしれません。
また、インドには食料難の時代があり、経済発展に湧いてからは昔の反動で砂糖を使用した甘い食べ物があふれ、人々に好まれ、どんどん普及したと言われています。
日本でも戦争の時代に育った年代の方に甘党の方が多いのは、幼い時期に刻まれた強い不足感によるものだという説があります。

インドはグラブジャムンのほかにも甘いお菓子がいっぱい。
見た目にもきれいなジャレビはインド版かりんとう。小麦粉と水を混ぜて練ったものを細い金具で搾りながらプレッツェル状に油で揚げ、たっぷりのシロップに浸します。
鮮やかな美しいオレンジ色でお祝いの時などに多く食べられます。
一口かじると口の中でシロップがほとばしる衝撃的なお菓子。
シロップが飛び出さないように注意しながら食べるのがコツです。


濃厚な風味で四角い形をしたお菓子がバルフィ。
牛乳・練乳、バターの一種のギーと砂糖を混ぜ、四角形に固めて作るお菓子。ココナッツやピスタチオなどナッツを加える場合もあります。
また、まるでアルミ箔のような食用の銀箔が貼られたものもあります。

そのほかに食感が楽しいパティサや日本の和菓子に似たカジュロールなどがあり、どれも魅力的。
激辛なものを堪能した後は、インド人になった気分で世界一甘いと言われるグラブジャムンやインドのお菓子をお試しになってみてはいかがでしょうか。



 

参照元URL
※1 http://net.keizaikai.co.jp/archives/20204
インドの名物として知られているがインド発祥ではない5つの有名な食べ物