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【前編】「よこすか大声大会」で大声を出してストレス発散!


2018年8月18日、厳しい暑さの中、神奈川県横須賀市の大塚山妙蔵寺にて、大声を出してその音量を競い合う「よこすか大声大会」が開催されました。前編では「よこすか大声大会」の概略や当日の様子などをレポートしていきたいと思います。

 

「よこすか大声大会」とは? 開催の目的と趣旨

「よこすか大声大会」は、横須賀市にある大塚山妙蔵寺で2008年から開催されている催しです。大会の名前の通り、大声を出してその大きさを競う大会で、参加者は1m手前に立ち、高さ1mにある計測器を前に10秒間大声で叫びます。時間内であれば何回声を出してもオーケーですし、口にするセリフや言葉も参加者の自由です。計測された声の大きさは、数値(デシベル)で表示されます。口に手を添えるのは認められていますが、道具などを使うのは禁止です。大人の部、子どもの部のそれぞれで声が大きかった順に賞品が用意されているほか、全員に参加賞もあります。

今回、大会主催者のおひとりで、刑事から仏門に転身したという経歴の持ち主である僧侶の大島龍穏さんに大会の趣旨や目的をお聞きしたところ、声を出して暑さを吹き飛ばす以外にもいろいろな意味があることを教えていただきました。

例えば、子どもが犯罪に巻き込まれそうになって、大きな声を出そうとしても普段していないと肝心な時に大声が出ません。そこで、大会で1年に1回大きな声を出す練習をすることで、子どもが犯罪に巻き込まれないための抑止策に役立てたいという狙いもあるそうです。ほかにも、思いっきり大声を発して生きていることを実感したり、心の中のモヤモヤを大声と一緒に吐き出してしまおうという意図も、この大会には込められています。

 

今年は過去最高の166名が参加


今年で10回目の開催となる「よこすか大声大会」は、過去最高の166名もの方が参加して、大きな盛り上がりを見せました。参加者の年齢も実にさまざまで、小さい子どもからご高齢の方、さらには海外出身の方まで、まさに老若男女が集っていました。

100デシベルの数値を超える大声は大会でも珍しいということでしたが、この日は序盤から皆さんの自慢の叫びで100デシベル超えが何度も見られる熱い展開に。ちなみに100デシベルは、電車が通る時のガード下くらいの音の大きさです。
また、叫ぶ内容も「ワー!」とシンプルに声を出す方もいれば、知人の名前やユニークな内容を叫んだりといった方も見受けられました。
大声を出したあとは、飴でのどの調子を整えている方もいらっしゃいました。


●参加のご家族に話を聞いてみました。
ご家族で参加の中山悠太さんは、「助けてください!」と叫んでいました。なぜ「助けてください」なのか司会の方が聞いたところ、当時ニュースにもなっていたトルコリラ急落の影響を受けてしまったことが関係しているのだとか。「よこすか大声大会」の参加は初めてとのことで、普段から声が大きいと言われていたので参加してみようと思ったそうです。
いつもは意識して大声を出す機会はあまりないものの、お子さんと遊びながらだと大きな声になる時もあるとのことでした。大声を披露した感想を聞くと、「すごく緊張したけれど楽しかったです」と笑顔で話してくださいました。

中山さんの奥様は、ちょうど100デシベルの大声でピタリ賞を獲得されました。ピタリ賞は100デシベル、もしくは111.1デシベルを出した方に授与される賞です。ピタリ賞をはじめ、セリフや言葉が面白かった方に贈られるユーモア賞など、優勝や準優勝以外でも賞がもらえるところも、「よこすか大声大会」が多くの人を惹きつけている魅力のひとつなのかもしれません。

また、大会当日は会場の大塚山妙蔵寺にて、楽(らく)書きコーナーやスタンプラリー、三浦半島の自然展示、石の工作、折り紙教室、三浦半島に縁のある絵本の展示など、子どもが喜ぶ催し物も多彩に用意されていました。そのほか、猛暑の中の開催に配慮して無料のかき氷もふるまわれ、皆さん冷たいかき氷でのどを潤している姿が見られました。

 

「よこすか大声大会」を開催している大塚山妙蔵寺とは


毎年「よこすか大声大会」の会場となっている大塚山妙蔵寺は、2年後には700年を迎えるという由緒正しい寺院です。日蓮聖人の孫弟子の日印上人が開基となり、現在の住職は四十五世に当たります。境内には緑が多く、その至る所で四季折々の彩りを楽しむこともできます。
 

大塚山妙蔵寺
住所:神奈川県横須賀市池上4-7-11

よこすか大声大会公式ホームページ
https://oogoe.org/