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かわいくておいしいクッキーアート、アイシングクッキーの世界 ~アイシングクッキー作成の反響と今後について~(後編)


かわいいアイシングクッキーで注目されている高橋洋子さん。Instagramのフォロワーは2019年7月末現在7.7万人を超えており、世界中から反響が届きます。今回はSNSで活動を始めたきっかけや、アイシングクッキー作りのコツなどをお聞きしました。
 

SNSに掲載する写真にもこだわりを

Q:写真撮影がお好きとのことで、アイシングクッキーの写真も積極的にSNSにアップされていますね。
高橋さん:これだけ写真が流行っている時代なので、こだわって撮っています。光がきれいに入る時間帯を選び、きれいに盛りつけて撮影することによって、かなり多くの人に見てもらえるようになるので。ただ、これは、インスタ映えが流行りだす前から心がけていたことです。

Q:作ること自体も楽しいですが、写真撮影をすると達成感が増しますよね。多くの人に見てもらえるとモチベーションにつながるのではないでしょうか。
高橋さん:そうですね。SNSで作品を発表するようになって、日本だけではなく海外の人ともつながることができました。ただ、ここまで広まるとは思わなかったので英語をもっと勉強しておけばよかったと思っています。日本語だけではなく英語の文章も付けるとより多くの人に見てもらえるので、翻訳アプリの助けを借りながら書いています。

アイシングクッキーを世界中に発信


Q:最初から「世界に発信しよう」というつもりでSNSを始めた訳ではなかったのですね。
高橋さん:作品をアップしたときには、そこまで考えていませんでした。シャカシャカクッキーは、あまりにも世界的に広まったので驚きましたね。でも実は「シャカシャカクッキー」というネーミングは私が考えたものではなくて。きっと誰かが付けてくれた名前が広がったのだと思います。

Q:シャカシャカクッキーの作り方動画はこれまでに82万回以上再生されています。
高橋さん:動画の効果はかなり大きくて、YouTubeを見て知ってくれる若い方も多いです。頭の中に思い描いているものをそのまま形にしたいので、自分で撮影しています。

Q:アイシングクッキーは、動画で見ると簡単に作ることができそうですが、実際にやると線を引くことが難しいと感じます。高橋さんはレシピ本の中で、3種類の固さのアイシングを使い分けていましたね。
高橋さん:お水の量を変えるだけで、書き味がかなり変わるので。線を書くときの固さ、下地を塗るときの固さなどを調節すると書きやすくなります。ポイントをおさえて、固さを覚えてしまえば簡単です。

Q:うまく線を引くコツはありますか。
高橋さん:「きちんと分量と手順を確認して材料や道具をそろえること」。そして「練習を積み重ねて慣れていくこと」ですね。
親指の先で絞り袋を押しながら書く感覚をつかめば、思い通りの線が弾けるようになると思います。修正ペンを押しながら使うときの感覚に近いです。

いつか世界からお客さんが訪れるような、かわいいお店を持ちたい


Q:今後作ってみたいモチーフはありますか。
高橋さん:年賀状クッキーといった季節ものの作品や、国やご当地のモチーフに挑戦してみたいです。出張や海外旅行のときに現地をイメージしたものを作っていくと、けっこう喜んでもらえるので。

Q:高橋さんが感じる、アイシングクッキーをはじめとするスイーツの魅力とはなんでしょうか。
高橋さん:もともと甘いものが大好きで、カフェ巡りも趣味なんです。素敵なお店を探して、実際に足を運んでスイーツを食べる、という一連の流れが生活の中の癒しになっています。

海外にもよく行っていて、とくに韓国のカフェは圧倒されるくらいかわいいです。壁にかかっている装飾、お店のスタイリングなど全てが素敵で。スイーツは、派手な色をしていてもおいしく、繊細な味がします。

私もいつか、お客さんがわざわざ国を越えて来たくなるような、かわいいお店を持ちたいですね。

Q:甘いものを食べるのは、どのようなときが多いですか。
高橋さん:気持ちがリフレッシュされるので、疲れたときによく食べます。「金のミルク」のような濃いミルク味のキャンディが好きです。
教室中も、長時間やっているとお腹が空くので途中で飴を舐めています。普通のお菓子を置いておいても、生徒さんは集中しているのであまり食べないんです。でも飴だったら舐めながら作業もできるので、評判が良いと感じています。

今後の活動について


Q:今後予定されている活動の予定を教えていただけますか。
高橋さん:シャカシャカクッキーをもっと手軽に作ることができるよう、キットを作る予定です。

新しいクッキーにも挑戦しようと思い、メレンゲクッキーの教室もやっています。線を引く工程にアイシングクッキーの技術が生かせますし、クッキーよりも工程がシンプルなんです。
もっと多くの人に作ってもらいたいので、書籍も作ろうと思っています。写真集のように、つい開いてみたくなるようなレシピ本にしたいです。
 

生活の癒しにもなるスイーツは、今や国境を越えて愛されています。頭の中のイメージを自由に表現するだけでなく、甘いものも楽しむことができるアイシングクッキーの世界に、皆さまも足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。



<プロフィール>
高橋洋子
Y&Csweets クッキーアーティスト

アイシングクッキーを通しておしゃれで色鮮やかな独自の世界観を発信。
デザイン、製作の他に撮影やフォトスタイリング、レシピ本の執筆、教室運営などもすべて自ら手がける。