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「金のミルク」からのエール! ~人と人をつなげる、癒しの幸せスイッチ~

カンロの9つのブランドからエールを毎月発信するシリーズの第2回目は、「金のミルク」。2012年に発売された金のミルクは、ミルクフレーバーキャンディのシェアNo.1という売上を誇る、カンロの主力商品の一つです。

今回はカンロ飴・金のミルクブランド室長の坂東美紀さんに、これまでの経歴やブランド室長としての想い、キャンディエールプロジェクトなどについて伺い、金のミルクブランドからのエールをお贈りいたします。

マーケティングを担当していた「金のミルク」のブランド室長に


Q:まず、カンロとの出会いについてお教えください。

坂東:私は中途採用なのですが、転職先として自分の生活に近い消費財を扱っている会社を探していたところ、カンロの求人を見つけ、生活に密着しているお菓子メーカーとして興味を持って応募しました。入社直後は、職場にお菓子がたくさん置いてあることが印象的でしたね。

Q:カンロに入社されてからの経歴を教えてください。

坂東:初めに配属されたのはお客様相談室で、そこに1年弱ほどいました。その後は商品企画部に短期間在籍した後、広域販売部という広域小売を担当する部門のサポート業務で10年程度経験を積んでいます。それから支店を統括する営業部に異動し、全国的な販促企画の発信などを担当。その後はマーケティング部に異動し、主にグルメ商品、金のミルクなどを担当していました。

Q:2019年にカンロの経営方針としてブランド基軸経営がスタ―トし、ブランド室長に就任したときは、どのようなお気持ちでしたか。

坂東:金のミルク自体は、マーケティング部で発売以来担当していたので、成り立ちや経緯を把握していました。ブランド室長になってからは商品戦略や商品の売り方、生産計画など、職務権限が大きくなって担当する範囲が広がりました。

Q:坂東さんの趣味や休日の過ごし方をお教えください。

坂東:趣味はテニスで、プレイするのも良いのですが、テレビやネットで好きな選手のプレイや動向をチェックするのが好きですね。イチオシはナダルです。

「ご褒美」だけではなかった、金のミルクの購入目的


Q:「金のミルク」について、簡単に紹介してください。

坂東:金のミルクはプレミアム感のあるミルクキャンディとして、30~40代の働く男女をターゲットに、2012年に発売しました。香料を使ったものが多かった当時のミルクキャンディの中で、大人が食べて納得感のある商品を追求するために、香料も着色料も使用しない製法を選択したのが特色の一つです。素材や製法にこだわったことでファンが急増し、ミルクフレーバーキャンディブランドでの売り上げNo.1につながったのだと思います。

また2021年3月から、金のミルクの27g(コンパクトサイズ)と80g(通常サイズ)の商品はリサイクル系の素材を使用し、環境に配慮したパッケージに変更しています。さらに、金のミルク抹茶も含めた一部の商品パッケージには、植物由来のバイオマスインキを使用するようになりました。こうした対応は徐々にブランド室以外の他の商品でも行っていく予定です。

Q:「金のミルク抹茶」はどのようにして生まれたのでしょうか。

坂東:金のミルクの抹茶味を発売したのは2015年です。金のミルクは香料や着色料を使用していない商品のため、フレーバー展開していくにあたっても、素材自体が味わいや色味を出せることが必須でした。このような点に加え、当時はインバウンド需要が注目されていたことから、和の素材の良さが活かせる抹茶味を展開していくことになりました。

Q:金のミルクのブランドパーパス(存在意義)や今後の可能性などを教えてください。

坂東:金のミルクのブランドパーパスは「心を癒してほぐしてくれる身近な幸せスイッチ」です。
以前は「金のミルクはご褒美的な形で食べられている」という仮説を立てていました。しかし、実際にお客様の声を集めて調査をしてみたところ、「癒し」を目的に食べているという声が多かったため、2020年秋から「幸せのスイッチ。」というメッセージを打ち出しています。

これまで、金のミルクはプレミアム感や品質、味わいといったスペック的なものを打ち出すことで、お客様に受け入れていただいて市場に定着していきました。
今後はそれらをベースに、プラスαの情緒的な価値をお客様に感じていただくことでシェアを拡大し、「ゆるぎないNo.1」の地位を確立していきたいと考えています。

Q:金のミルクのブランド室長の仕事や役割を教えてください。

坂東:マーケティング部にいたときも金のミルクのプロモーション関連に携わっていましたが、ブランド室長になったことで、ブランドイメージを含めた全体の戦略を統括する立場になりました。ブランドの中期的な展望など、これからブランドをどのように成長させていくのかといった絵を描けることが、これまでのポジションとは役割が大きく異なる点です。

Q:日頃、どのような気持ちで、金のミルクというブランドに接していますか。

坂東:金のミルクは売上が非常に大きく、カンロを代表する商品の一つです。お客様や社内のイメージを崩すことなく、新しい情緒的なイメージを醸成できるように心がけて取り組んでいます。

Q:金のミルクのブランド室長として働く上で、楽しいことや嬉しいこと、大変なことなどをお教えください。

坂東:これまでは担当するブランドの一部分に関わる形でしたので、成果が出ても自分のパートのところだけでしたが、今は全体を見ることになったのでやりがいも増えた分、責任もプレッシャーも増えたと感じています。
良くも悪くもブランド内で完結する必要がありますが、一つのブランドに注力するからこそできることもあり、それを体感できるのはブランド室長ならではだと思います。
金のミルクがミルクフレーバーキャンディ市場に限らず、味わい系キャンディ全体でもゆるぎないポジションを獲得できていることはとても嬉しいですね。

Q:今後、金のミルクのブランドをどのようにしていきたいですか。

坂東: 2020年から始めている情緒的なメッセージ展開を、お客様にもっと認識してもらえるような形にもっていきたいと考えています。

それから、金のミルクを海外でも広めていくため、海外事業室で中国や台湾に向けた輸出を行っています。どのように金のミルクの味わいや良さを知ってもらい、認知を広めていくかという点では、まだまだ課題があります。ただ一昨年、中国でグループインタビューを行ったときには味の評価が高かったため、成長するポテンシャルは十分にあると思っています。

金のミルクで、人と人とのつながりの大切さを再認識


Q:コロナ禍の今だから活きる、金のミルクの社会的存在意義をどう捉えていますか。

坂東:調査の結果、金のミルクは誰かに勧めたいという推奨意向が強く、ロイヤリティが高いユーザーが多いブランドであることがわかりました。自信をもって勧めることができ、なおかつあげる側ももらう側も負担にならないというのは、飴ならではだと思います。

新しい生活様式の中でも金のミルクをあげたりもらったりすることで、みんなが幸せな気持ちになって、人と人とのつながりの大切さを再認識してもらいたいですね。

Q:金のミルクでは、キャンディエールプロジェクトでどういった施策を行いますか。

坂東:今年の3月末から4月上旬にかけて、「金のミルクで小さな春を届けよう」というSNSを活用したキャンペーンを行っていました。
例年ならば、春になるとお花見などでしばらく会っていない友人や知人と顔を合わせる方も多かったと思います。しかし、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でそうした貴重な機会がなくなってしまったため、「来年はお花見ができたらいいね」といった気持ちをこめて、金のミルクをあげたい人をSNSに書いて応募してもらうキャンペーンを展開しました。

当選した人には、金のミルクと金のミルク抹茶が2袋ずつとさくらをモチーフにしたカードが届きますので、それぞれの商品を1袋ずつ、カードと一緒にあげたい人へ渡していただく形です。当選後に「温かい気持ちになった」、「田舎の両親に送ります!」など嬉しい声をたくさんいただきました。会いたくても会えない人とのつながりを感じられるキャンペーンになっていたら嬉しいですね。

Q:最後に、金のミルクのブランド室長からお客様へのエールをお願いします。

坂東:今は外出がしづらかったり、人と会うのが難しかったりする状況が続いていますが、人と人とのつながりは人生の中でかけがえのないものですし、途絶えさせてはいけないものです。

「金のミルクで小さな春を届けよう」というキャンペーンも、離れていてなかなか会えない人に気持ちを伝える、ということを軸に展開しました。このような世の中だからこそ、人とのつながりをこれまでより強く意識して、大切にしてほしいと思います。
そして、そのきっかけづくりとして金のミルクを活用していただければ、それは何よりの喜びです。