糖と料理

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適糖ライフのススメVol.9 疲労回復のための賢い食べ方は?

忙しく過ごすことの多い現代は心も体も疲れやすい環境にあるかもしれません。
「疲労」とは、運動をつづけた時に起こりやすい筋肉などの疲れによる肉体的な疲労と、脳が疲れを感じる精神的な疲労の大きく分けて2つに分類されます。

寝たつもりだけど朝起きても疲れが取れていない。
全身のだるさや倦怠感が続く。

こういった症状がある人は要注意です。肉体的な疲労は休息によって解消されますが、精神的な疲労が蓄積すると、脳の調整能力が十分に働かなくなって疲労を感じてしまうのです。※1

そこで今回は、日常生活に取り入れやすい食事からできる疲労に対する対処法を紹介します。

「元気を出すための焼き肉」はNG?

元気がない時や疲れがとれない時ほど「疲れたから焼き肉でも食べて元気を出そう!!」なんて、スタミナがつきそうな焼き肉やボリュームのある料理を選んでしまう…そんな人も多いのではないでしょうか。

実は、疲れた時こそ「スタミナ食」と言われる脂ののった肉や揚げ物を食べることはよくありません。脂の多い食べ物は胃の中に留まる時間も長いため、胃の負担が大きくなるのです。

体が疲れている時は、内臓機能も疲弊しています。
元気を出すために食べた焼き肉で、さらに内臓を痛めつけるような食べ方は避けたいものですね。強い疲労を感じる時は、消化の良いものを選んで体の中から元気を取り戻すことを優先してあげると良いでしょう。

また、アルコールも大量のビタミンを消耗するので、疲労回復には逆効果。体が元気な時に、上手に付き合う飲み方を意識しましょう。

疲労回復を助ける食べ方と注意すべき点

では、疲れて体の調子が悪い時はどのような食べ方をした方がよいのか、またどんな食べ方に注意すべきかを見ていきましょう。

『消化の悪いものを避ける』

上記でも述べた通り、脂の多い食事は消化に時間がかかります。そして脂の多い肉類が消化しきれず腸にたどり着くと、悪玉菌の餌になります。腸は免疫機能を司る場所でもあるので、悪玉菌が蔓延するとますます体のコンディションを悪い方に傾けてしまうことに。※2
そのため、疲れがある時は脂肪の少ない鶏のささみや卵、魚、大豆製品などをたんぱく源として選ぶと良いでしょう。ただし魚介類のうち、イカやタコ、貝類などは消化が悪いので注意が必要です。

『素早いエネルギー補給には甘いものを1つ』

とにかく今は大切な家事や仕事を終わらせなくてはいけないので一時的にパワーが欲しい、といった時は、脳のエネルギー源である糖質を摂取するのがおすすめです。例えば、飴を口に入れるのも即効性のある手段の1つでしょう。その際は食べ過ぎてしっかり摂るべき栄養素が不足してしまわないよう、「一時的なご褒美」として上手にお付き合いすることを忘れずに。甘いものは幸せを感じ、リラックスする気持ちにもなるので、心の栄養につながります。

『よく噛む』

早食いやながら食いも、消化が悪くなる原因なので胃腸に負担がかかります。しっかりと噛んでゆっくり食べ、胃腸や内臓機能の負担を和らげてあげることを大切にしましょう。

『定食スタイルごはんでバランスよく栄養を摂取』

食べる元気がないくらいに疲れている時は、エネルギー源である炭水化物のおかゆが適しています。さらに体作りに欠かせないたんぱく質、ビタミン、ミネラルも摂取できるので、体への負担を少なくできます。
食欲がある時は体の機能が回復に向かうように、必要な栄養素が不足しないような食べ方が大切になります。白米、汁物、主食、野菜がしっかり摂れる副菜のついた「定食スタイル」のごはんを選ぶとバランスよく栄養を摂ることができるでしょう。ここを意識するだけでも、体の回復に必要な栄養素を充填しやすくなります。おやつにはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な果物がおすすめです。

疲れを蓄積させないために

疲れはそのうちとれると考えがちですが、疲労感が長く続く場合は何らかの病気の可能性もあるので、病院に行くのを検討するのも忘れずに。そして体がなるべく回復に向かうような食べ方を意識しましょう。

疲労をためないためには食事だけでなく、心と体のストレスを軽減する生活が大切になってきます。ですが、まずは食生活が疲労回復を妨げる原因にならないよう、自身の体と相談しながら食事を調整してみてくださいね。

※1)厚生労働省HP「みんなのメンタルヘルス」疲労、全身倦怠感
※2)e-ヘルスネット 腸内細菌と健康

ライタープロフィール

渥美 まゆ美
【管理栄養士/フードコーディネーター】

保育園栄養士、健保組合、大手料理教室の講師を経てフリーランスで活動後2016年株式会社Smile meal設立。
現在は出版、メディア出演、レシピ開発など体にプラスな料理の提案をすると共に、企業向け健康セミナーの講師や従業員の健康をサポートする料理教室、高齢者向け介護予防教室など健康サポート事業にも携わる。