気温が低下し空気が冷たく、乾燥が気になる冬。肌にとっても過酷な季節です。
乾燥肌対策には保湿クリームを塗るなど外側からの保湿ケアは欠かせませんが、うるおいを保つためには体の内側からのアプローチも大切です。
健康な肌づくりに欠かせない栄養素を積極的に取り入れて、冬の乾燥に負けないうるおい美肌を手に入れましょう!
乾燥肌にも食事が関係するの?
肌と食生活は密接に関係しています。肌には古い細胞が新しい細胞へと一定のサイクルで生まれ変わる「ターンオーバー」という仕組みがあります。ターンオーバーに必要な栄養素が不足すると、そのサイクルが乱れ、皮膚のキメが乱れたり、肌を守るバリア機能が低下したりします。その結果、肌内部の水分を保てなくなり乾燥肌を引き起こしてしまいます。
外側からのケアだけでなく、毎日の食事から栄養素をバランスよく摂取することは、美肌への近道になるのです。
では、美肌を保つにはどのような栄養素が必要となるのでしょうか。
冬の乾燥肌対策に必要な栄養素は主に6つ!
・たんぱく質
肉類・魚類・大豆類・たまご・乳製品などに多く含まれるたんぱく質は、肌の細胞やコラーゲンを作る原料になります。
・ビタミンA(β‐カロテン)
緑黄色野菜・うなぎ・レバーなどに多く含まれるビタミンAは、皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあります。
・ビタミンB2
レバー・牛乳、乳製品・たまご・納豆・アーモンドなどに多く含まれるビタミンB2は、皮膚や髪、爪などの細胞の再生に関係した栄養素で、ターンオーバーの周期を整える働きがあります。
・ビタミンC
柑橘類のフルーツ・いも類・パプリカなどに多く含まれるビタミンCは、コラーゲンの生成を促します。
・ビタミンE
ナッツ類・魚類・アボカドなどに多く含まれるビタミンEは、細胞の酸化を防いで、肌の代謝を促進します。
・亜鉛
牡蠣、サバなどの魚類や肉類に多く含まれる亜鉛は、新しい細胞を作るために必要な酵素の成分で、ターンオーバーの維持に役立ちます。※1)
うるおい美肌を保つための食事のコツとは?
うるおい美肌に欠かせない栄養素6つをご紹介しましたが、これらの栄養素を毎日の食事から摂取することが大切です。それではこれらの栄養素をバランスよく効率的に摂取するためにはどうすれば良いのでしょうか?
①たんぱく質は多様な食材から選ぶ
たんぱく質は美肌の土台となる欠かせない栄養素です。毎食1品は取り入れるのが理想ですが、手軽な卵料理、大好きな肉料理など1種類の食材に偏らないように1日のバランスをみながら選ぶようにしましょう。サバやイワシなどの青魚に含まれる脂肪酸は体内では合成できない油も含むのでおすすめです。
②野菜は加熱してたっぷりと
野菜はサラダだけでなく、スープや炒め物など加熱することで、かさが減り、さまざまな種類の野菜をたっぷり摂取することができます。緑黄色野菜に含まれるビタミンA(β‐カロテン)は油と一緒に摂取することで吸収率が上がるため、炒め物にすると良いでしょう。
③ファストフードやインスタント食品はほどほどに
ファストフードやインスタント食品は手軽で便利ですが、そのような食事が続くと、肌のターンオーバーに必要なビタミンやミネラルが不足してしまう可能性があります。うるおい美肌を保つためには、そういった食事の前後は栄養バランスに気を付け、週1回にするなど過剰にならないように心がけましょう。
肌にとっても過酷な冬の季節ですが、外側と内側からの両方のアプローチで、冬の乾燥に負けないうるおい美肌をキープしましょう。
※1)8訂食品成分表2020
ライタープロフィール
渥美 まゆ美
【管理栄養士/フードコーディネーター】
保育園栄養士、健保組合、大手料理教室の講師を経てフリーランスで活動後2016年株式会社Smile meal設立。
現在は出版、メディア出演、レシピ開発など体にプラスな料理の提案をすると共に、企業向け健康セミナーの講師や従業員の健康をサポートする料理教室、高齢者向け介護予防教室など健康サポート事業にも携わる。