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熱中症予防に!夏の上手な水分補給とむくみ対策のコツ

暑い夏の季節がやってきました。みなさん、熱中症対策は万全ですか? 熱中症予防には、なんといっても水分補給ですよね。 ただし、ただやみくもに水分を補給するだけでは熱中症予防には不十分なことがあります。さらに、間違った水分補給はむくみによる夏太りの原因となってしまうことも! 今回は、熱中症予防に効果的な水分補給の方法と、むくみ対策のコツをご紹介します。


夏の水分補給はどれくらい?

厚生労働省では1日に2.5Lの水分摂取を推奨しています。これだけ聞くと、「1日に2.5Lも飲めないよ!」と思ってしまいますが、3食しっかり食事をとっていれば、食事から1日約1Lの水分を補給することができます。飲料水として摂取が必要なのは、残りの1.5L程度と考えましょう。※1)


夏太りの原因!むくみ対策におすすめの飲み物は?

むくみは、夏太りの原因の一つ。水分の過剰摂取が原因というイメージがありますが、逆に水分不足もむくみの原因となります。どうせ水分補給するなら熱中症にもむくみにも効果的な飲み方で対策をしましょう。注意点は2つ!

①こまめに飲む
一度に多量の水分を摂取すると、内臓に負担がかかる上、血液中に余分な水分が溜まり、むくみやすくなります。ごくごく一気飲みしてしまうくせのある方は、1回にコップ1杯分を、1日7~8回位に分けてこまめに飲むようにしましょう。

②ミネラル(カリウム)が入っているものを選んでみる
水分補給に一番手軽なのが水ですが、1日のうち何回かはミネラル、特にカリウムを含む飲み物にしてみましょう。カリウムは過剰に摂取してしまった塩分や水分を外に排出し、むくみを改善してくれる効果があります。※2) 市販のミネラルウォーターや、麦茶はノンカフェインでミネラルもバランス良く含み、おすすめです。
ハーブやきゅうり、レタスやセロリなどにレモンとお好みのグミなど加えて、オリジナルデトックスウォーターを作っておくのも楽しいですよ。

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熱中症予防に気をつけるべき行動3選

ここまで水分補給のコツをお伝えしましたが、熱中症予防には、水分の補給だけでは不十分。食事の面でも気を付けるべきことがあります。

【その1】食欲がなくても、食事は3食食べる
最初にお伝えしたように、飲料水だけでなく、食事からも意外と水分を補給しています。欠食は必要な栄養素が摂れないだけでなく水分不足を引き起こし、熱中症にもなりやすくなります。特に身体が脱水状態の、朝食の欠食には気を付けましょう。※3)

【その2】アルコール、カフェインには要注意
暑い日が続くと冷えたビールがおいしいですが、熱中症予防にはアルコールやカフェイン(コーヒー、紅茶など)の摂取にも注意が必要です。アルコールやカフェインには利尿作用があり、摂取した量以上の水分が身体から排出されます。水分補給どころか脱水状態を招きます。飲みすぎた次の日は、いつも以上に水分補給を意識しましょう。※3)

【その3】塩分補給はほどほどに
夏場は汗と共にミネラルも失われます。そのためある程度の塩分摂取が必要ですが、摂りすぎるとむくみや血圧の上昇につながります。夏場とはいえ、塩分補給は通常通りの食事で十分。激しいスポーツや炎天下での肉体労働で汗を多量にかく方の場合は、おやつ代わりに塩飴をなめるなどの対策がおすすめです。


「水分補給」といっても、何を、どう飲むかによって効果に違いがあることがおわかりいただけましたでしょうか。
3食の食事を基本として、水分を上手に補給して過酷な夏を乗り切りましょう!

※1)厚生労働省ホームページ 「健康のため水を飲もう」推進運動
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html
※2)e-ヘルスネット「カリウム」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
※3)令和3年「職場における熱中症予防対策マニュアル」厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000636115.pdf


ライタープロフィール

渥美 まゆ美
【管理栄養士/フードコーディネーター】

保育園栄養士、健保組合、大手料理教室の講師を経てフリーランスで活動後2016年株式会社Smile meal設立。
現在は出版、メディア出演、レシピ開発など体にプラスな料理の提案をすると共に、企業向け健康セミナーの講師や従業員の健康をサポートする料理教室、高齢者向け介護予防教室など健康サポート事業にも携わる。