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さくらんぼの旬はいつ? 種類や産地、さくらんぼスイーツもご紹介


小さくてかわいらしいさくらんぼ。1年のうちで、さくらんぼを楽しめるのはわずかな期間です。そのため、さくらんぼの旬を待ちわびている方もいるのではないでしょうか。今回は、さくらんぼの種類や産地のほか、さくらんぼを使ったスイーツもご紹介します。

さくらんぼの旬は5月~7月。山形産のさくらんぼが有名

さくらんぼは、桜の木になる果実です。ソメイヨシノのような花を観賞する品種とは異なり、実をつける品種であるセイヨウミザクラなどの実がさくらんぼです。さくらんぼの収穫は6月~7月が最盛期。ハウス栽培されたものもあり、露地物よりも早く出回ります。※1※2

さくらんぼは皮が薄いので傷つきやすく、実が割れやすいという特徴があります。そのため、割れの原因になる雨がかからないように、果実をつける前に雨よけで覆うほか、鳥に食べられないようにネットもかけます。こうした手間をかけて栽培したさくらんぼは、傷が付かないように丁寧に収穫され、全国に出荷されているのです。※2

さくらんぼといえば山形県産を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。2022年に収穫されたさくらんぼは全国で16,000トン。このうち、山形県産は12,400トンで収穫量の約8割を占めています。なぜ、山形県はさくらんぼの生産量が多いのでしょうか。※3

さくらんぼが日本に伝わったのは明治時代です。当初は北海道の開拓を行う中で、他の果樹とともに植えられたといわれています。数年後、全国にさくらんぼの苗が配布され、栽培が試みられました。しかし、気候が合わず、果実が割れるなどした地域がほとんどで、栽培をスムーズに行えた地域のひとつが山形県だったといわれています。※2

気候や土壌の条件がさくらんぼの栽培に適していた山形県では、栽培の研究も行われるようになります。また、品種改良が行われ、日本全国に知られる代表的な品種も山形県で誕生。山形県のさくらんぼが現在も有名なのは、気候や土壌が栽培に適していることで収穫量が多く、代表的な品種が生まれたことも関わっていると考えられます。※2

さくらんぼの品種を紹介

さくらんぼは世界各国で栽培されている果物です。さまざまな品種があり、その数はなんと約1,300。日本では約25品種が栽培されているといわれています。※2

さくらんぼは日本で栽培が定着しても日持ちせず、長距離運搬ができませんでした。そのため、栽培地域の近隣以外では生のさくらんぼを食べることができなかったといわれています。※4

その後、長距離運搬が可能で甘味が強く、日持ちもする「佐藤錦」が山形県で誕生します。佐藤錦は味が良い一方で日持ちが悪い「黄玉」と、日持ちは良いものの酸味が強くて固い「ナポレオン」を掛け合わせて作られました。現在でも、さくらんぼの代表的な品種として、山形県における栽培面積の75%を占めているほどです。※2※4※5

また、佐藤錦と別の品種を掛け合わせたさくらんぼも作られています。佐藤錦よりも果実が大きく、鮮やかな紅色の「紅秀峰」、7月中旬以降に収穫され、糖度が20%以上ある「紅てまり」、熟すと紫黒色の果実に変化する「紅さやか」などです。他にもさまざまな品種が日本で栽培されているので、食べ比べをするのも楽しいのではないでしょうか。さくらんぼについては、こちらの記事でもご紹介しています。※5

さくらんぼの季節到来! そのままでもスイーツでも美味しい、その種類と魅力に迫る

さくらんぼスイーツの人気店を紹介

Instagramより“絶品さくらんぼスイーツが食べられるお店”をご紹介します。

〇BAKE
東京都江戸川区にあるカフェでいただくスイーツは、どれも見た目が可愛らしいものばかり。
写真は「さくらんぼとアメリカンチェリーのタルト」。さくらんぼは佐藤錦を使用。お店のお洒落な雰囲気とマッチしていてつい写真を撮りたくなります。

https://www.instagram.com/p/Ce95DNCvlfk/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D

〇Café Mamounia
兵庫県神戸市にあるカフェ。落ち着いたお洒落な空間でいただく季節限定の「さくらんぼのナポレオンパイ」は、キャラメリゼ(糖分を香ばしく焦がす調理法)されたサクサクのパイになめらかな生クリームと、コクのある自家製カスタードを組み合わせた極上品です。今季取り扱い予定あり。

https://www.instagram.com/reel/CfZK_JNliyk/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D

〇BLACKSMITH COFFEE
群馬県太田市のコーヒーショップ。写真はフレッシュなさくらんぼとフランス産グリオットチェリーの無添加自家製ソースに、ミルキーなリコッタチーズクリームを合わせた「チェリーとリコッタチーズクリームのパンケーキ」。アクセントにサクサクのクランブル(小麦粉・砂糖・バターなどで作るそぼろ状の生地)と白桃のソルベ(果汁やリキュールを凍らせた冷菓子)も添えてあり、一口食べただけでお口の中が幸せに包まれます。

https://www.instagram.com/p/CeLrt6_PIVL/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D

〇MONZ CAFE
東京都江東区のカフェ。写真は季節限定の「さくらんぼのベイクドケーキ」と「抹茶ラテ」。季節のフルーツを使ったベイクドケーキはさくらんぼがたっぷり使われていて、フレッシュなフルーツの甘味が感じられる一品です。抹茶ラテとの相性も抜群。

https://www.instagram.com/p/CfX7gV4rBxT/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D

〇Re:s cafebar&sweets
東京都新宿区にあるカフェ。写真は「さくらんぼのミルフィーユ」で、オーダーをしてから組み立てるパイは香ばしさとサクサクとした食感が際立ち、視覚でも味覚でも大満足できる一品です。(フルーツは季節により異なります。)

https://www.instagram.com/p/CeDXfj0P1XO/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D

日本に伝わった当初は栽培が難しく、安定させるための努力が長い年月をかけて行われてきたさくらんぼ。その甲斐あって現在では全国各地で楽しめるようになりました。また、さくらんぼが旬を迎える時期には、さまざまなスイーツも登場します。その甘酸っぱい味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。

<参考>
※1:果実の知識
http://www.maruka-ishikawa.co.jp/fruits/items005/cherry.htm

※2:さくらんぼの話のタネ
https://www.pref.yamagata.jp/140032/sangyo/nourinsuisangyou/nogyo/nousambutsu/sakurambo/tane.html

※3:令和4年産びわ、おうとう、うめの結果樹面積、 収穫量及び出荷量
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/sakkyou_kazyu/attach/pdf/index-19.pdf

※4:さくらんぼ
https://www.pref.yamagata.jp/020026/kensei/joho/koho/mailmag/gensenyamagata/sakuranbo.html

※5:さくらんぼ品種紹介
https://www.pref.yamagata.jp/140032/sangyo/nourinsuisangyou/nogyo/nousambutsu/sakurambo/sakuranbohinsyu.html