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ザワークラウトはピクルスと違う? 腸活にうれしい乳酸菌が豊富!


ソーセージの付け合わせとして日本でもおなじみのザワークラウトは、古代ローマから続くとされるヨーロッパ諸国の伝統的な保存食です。ザワークラウトはどんな食べ物なのか、ピクルスとの違いなどについても詳しく見ていきます。

 

ザワークラウトってどんな食べ物? ピクルスとの違いは?

ザワークラウトとは、千切りにしたキャベツと塩、香辛料を漬け込み、発酵させた発酵食品です。古代ローマ時代にも存在したとされ、ヨーロッパでは冬の寒さで食物が減ってしまうことに備え、西暦500年代頃から保存食としてザワークラウトが広まっていきました。

ビタミンC源としても重宝され、1700年頃になると船員の間でビタミンCの欠乏により出血性の障害が体内の各器官で生じる壊血病という病気が流行ったため、予防や治療用にザワークラウトが推奨されていたこともあったそうです。

のちに定番の食べ物となり、今ではソーセージに添えられたり、サンドイッチの具材に使われたりしています。酸味があるため、キャベツの酢漬けというイメージがありますが、本来のザワークラウトには酢は使用されていません。この酸味は発酵により生じる乳酸によるものなのです。

一方、ハンバーガーの具材としてなじみのあるピクルスには、酢漬けという意味があり、酢と香辛料をベースとした調味液に、野菜やフルーツを漬け込んだものを指します。しかし、ピクルスには発酵させて作るものもあり、日本では、ザワークラウトもピクルスとして分類される場合があります。

ピクルスについてはこちらで紹介しています。
ピクルスとは。メリットがいっぱい、おいしいピクルスの作り方のコツ!

 

発酵食品のザワークラウトが腸にもたらす効果


キャベツ、塩、香辛料というシンプルな材料で作るザワークラウトが発酵するわけは、乳酸菌の力に関係しています。乳酸菌といえばヨーグルトの発酵を促す時に使われることで知られていますが、常在菌として人の腸内や皮膚にも存在する身近な菌です。

ザワークラウトの発酵を手伝う乳酸菌は人の常在菌を利用するため、素手で作業をすることが発酵のポイントになります。また、キャベツの葉にも乳酸菌が付着しているので、ダブルの力が発酵を進みやすくするというわけです。

植物性の乳酸菌は動物性のものよりも腸内に届きやすいとされています。ザワークラウトを食べると腸に乳酸菌が送り込まれ、整腸作用を助ける効果がもたらされます。体内にある免疫細胞のほとんどは腸の中に存在するため、そのことからも腸は人間にとって大事な機能を担っている器官といえるのです。

腸内環境を整えることは便通をよくするだけではなく、免疫力を高めたり生活習慣病のリスクを低減させたりと、体を正常な状態に保つための様々な働きにつながっています。

また、キャベツはビタミンCをはじめとしたビタミン類やカルシウム、食物繊維などの栄養成分が豊富です。1日に必要な野菜の摂取量は300gが目安とされていますが、これを生の野菜で補おうとすると非常に多くの量を食べなければならないので大変です。その点、ザワークラウトはかさが減った分、生で食べるよりも多くの量がとりやすく、栄養素もより多く摂取できるメリットがあるでしょう。※2

腸活についてはこちらもご覧ください。
腸活とオリゴ糖と腸内フローラとの美味しい関係とは!?
腸活とは。腸活トレーニングで明日から腸を活性化しよう

 

長期保存できるから作り置きにも! ザワークラウトの作り方


ザワークラウトは、千切りにしたキャベツと塩、香辛料をしっかり混ぜて水分を出し、漬け込みます。保存瓶にいれて常温で2~7日間おくと、発酵によって中身が膨張してきます。小さな泡が出てきて酸味のある香りがしてきたら発酵が進んでいる証拠で、キャベツが緑色から白っぽくなってきたら完成です。冷蔵庫で約半年の保存ができるため、常備菜として長く楽しめます。※1

ピクルスは酢の殺菌作用によって長期保存が可能ですが、ザワークラウトは酢を使っていないため、作る際は雑菌が繁殖しないように衛生面には十分な注意が必要です。

まず、使用する調理器具は全てしっかりと熱湯消毒します。また、保存中はキャベツを空気に触れさせてはいけないため、密閉できる保管容器を準備しておきましょう。防腐作用のある鷹の爪を一緒に入れるのも効果的です。室内の温度が高くなりやすい夏は、特に雑菌が繁殖しやすいため、涼しい時期に作るのがおすすめです。

菌の世界には縄張り争いがあるため、先に違う雑菌が繁殖してしまうと、乳酸菌が育たず腐敗の原因になります。食べる前には見た目の状態や匂いなど、安全を確認してから食べるようにしましょう。※2

ザワークラウトは肉料理の付け合わせに用いられることが多いですが、アレンジを加えることで違う料理にすることもできます。一度にまとめて作っても同じ味では飽きてしまうので、様々なアレンジ料理に挑戦して楽しみましょう。


<参考>
※1 みんなのきょうの料理|ザワークラウト
https://www.kyounoryouri.jp/recipe/19089_%E3%82%B6%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%88.html
※2 マルコメ 発酵美食|乳酸発酵で腸活効果に期待!「ザワークラウト」とは?
https://www.marukome.co.jp/marukome_omiso/hakkoubishoku/20190328/10830/

 

ライタープロフィール

佐々木優美(管理栄養士)

病院にて給食管理や栄養指導に従事しフリーランスとして独立。webメディアでは健康・栄養系のライターとして記事を執筆しています。その他、食育教室や自治体主催の料理教室、短期大学の非常勤講師などの仕事を通じて、食の大切さを伝える活動をしています。