関西では夏の定番飲み物! 「ひやしあめ」って何?


あなたは、「ひやしあめ」を知っていますか?
2017年のNHKの朝ドラで初めてひやしあめというものを見聞きして、一体どんな飲み物なのか興味を持った方も少なくないはずです※1。
関西では夏の定番の飲み物とされているひやしあめですが、東日本ではあまり知られていません※2。
ひやしあめとはどんな飲み物なのか、そして関西でのみ親しまれている理由やレシピなどについて紹介していきます。

そもそも「ひやしあめ」って何?

ひやしあめとは、関西を中心に夏の定番とされている飲み物のことです。
大阪の飴ちゃん文化のイメージから、ひやしあめと聞くと、飴玉を冷やしたものを想像するかも知れませんね。
しかし、ひやしあめは麦芽水飴をお湯で溶いて、生姜の絞り汁を加えて冷やした、冷たい飲み物なのです。
温かいままの状態のものは、「あめ湯」と呼ばれているそうです※3。

ひやしあめに用いられる麦芽水飴には砂糖が使用されておらず、穀類のやさしい甘みと生姜の爽やかさが感じられる、夏にピッタリの飲み物です。
麦芽水飴は、麦芽・米・でんぷん・水を材料にして作られます。
ひやしあめは麦茶のような色をした飲み物ですが、それは麦芽水飴の色によるものだそうです※4。

関西の夏の日常シーンにひやしあめは欠かせない存在で、暑い時期になると、休憩の時などに「ひやしあめ飲もうか」と声を掛けられるほどです※2

店頭でコップに入れて販売されていたり、缶入りのものがあったりするなど、広く親しまれているようです。
その昔、地域によってはリヤカーによる、ひやしあめの販売も行われていたという話も聞きます※3。
 

エリア限定なのは、歴史に理由があった


なぜ、ひやしあめは東日本で飲まれていないのか、その理由はひやしあめの歴史にあります。
ひやしあめの発祥とされているのは、江戸時代の大阪・心斎橋にあった「あめ湯」屋台で、あめ湯は温かい飲み物ですが、夏の滋養飲料として飲まれていたそうです※3。
その後、明治期に入ると製氷技術が発達したことで、冷たくして飲むひやしあめが誕生したということです。
実は、いったんは関東や東海地方にも広まって、大正の頃にはよく飲まれていたようですが、
太平洋戦争で関東などにあったひやしあめの製造業者は、大半が被害を受けて廃業してしまったと見られます。
そのため、空襲の被害が軽かった京都などのある関西でのみ、戦後もひやしあめの製造が続いたのでしょう※3※5。

また、関西ならではの甘味の好みも、「ひやしあめ」が親しまれている理由のひとつです。
戦後、アメリカからチョコレートや炭酸飲料など、強い甘みを持つ食べ物や飲み物がもたらされ、高度成長期には日本中に普及しました※5。
しかし、関西にはかつて都があった影響から、甘葛を用いたほのかな甘みを好む文化が根づいており、強い甘み一辺倒になることはありませんでした。
古くから慣れ親しんできだ味の好みが、関西でひやしあめが支持される要因だと考えられています。
 

「ひやしあめ」のレシピやアレンジ


関東など東日本では、お店でひやしあめを見掛ける機会はほとんどありませんが、自宅で手作りすることならできます。
作り方はとても簡単で、鍋に水を注いで火にかけ、沸騰したら麦芽水飴を入れて溶かし、生姜の絞り汁を加えてひと煮たちさせるだけで完成です。
濃いめに作って、かき氷のシロップにしたり、焼酎などのお酒で割るなどといった楽しみ方もできますね※4※5。

ところで、いろいろレシピを調べてみると、砂糖水を煮たてて、生姜の絞り汁を入れるレシピも見受けられますが、本来のひやしあめの味わいとは異なったものになります。
ひやしあめはほのかなやさしい甘さが特徴なのですが、甘みがもっと欲しい人は三温糖などの茶色系の砂糖を加えるのも手です。
ニッキや黒糖生姜などを加えるとスパイシーな味わいのひやしあめができます。
麦芽水飴と生姜の絞り汁をベースに、アレンジレシピを考えてみるのも楽しいでしょう。
 

「ひやしあめ」は夏バテ対策にも良い!?

関西では夏の定番とされるひやしあめは、その味わいが季節に合うだけでなく、夏バテ対策にもちょうど良いとされている飲み物です。
材料の麦芽水飴は緩やかに血糖値を上げるため健康にも良く、夏バテで食欲がない時に栄養を補うのに役立ちます※3。
さらに、エアコンで冷えてしまった体には、生姜の血行を促す作用が効果的で、夏にいただくひやしあめは、まさに理にかなった飲み物ということになりますね。

清涼飲料水が盛んに売られるようになった影響もあり、関西でも30~40年前に比べると、ひやしあめを売っているお店は減っていると言われています※3。
しかし、ひやしあめは夏にピッタリのすっきりした味わいでほのかな甘さがあり、健康にも良い飲み物です。
夏に限らず、食欲のない時や胃腸が弱っている時などには、ひやしあめで栄養補給するのが一番かも知れません。

参照元
※1 寄席も盛況いい母親にいい伴侶で栞が藤吉に嫉妬?
http://www.siesta-tokyo.com/article/わろてんか44話11月21日.html
※2 暑くなったから、冷やしあめ飲もう! →東日本の人々「???」 
http://news.livedoor.com/article/detail/14832477/
※3 夏を乗り切るために! 関西人が愛する「冷やしあめ」がオススメ
https://news.allabout.co.jp/articles/d/86132/
※4 関西の夏の涼!「ひやしあめ」の飲み方と手作りレシピ 
https://macaro-ni.jp/32669
※5 関西の夏の定番飲料「ひやしあめ」 関東になぜない? 
https://goo.gl/AhkfEo

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