2022年に流行したスイーツといえば、カヌレを思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。今では洋菓子店やベーカリーだけでなく、コンビニやスーパーマーケットでもカヌレを見かけるようになり、専門店のカヌレも大きな話題を呼んでいます。しかし、そもそもカヌレは、どこから伝わったお菓子なのでしょうか。今回は、カヌレの魅力とともに美味しいカヌレを扱っているお店もご紹介します。
カヌレはどこの国のお菓子？
カヌレはフランスのボルドー地方に伝わる伝統菓子です。フランス語では「canelé または cannelé」と表記され、「溝のついた」という意味があります。名前が表す通り、カヌレは縦に12本の溝が入った釣鐘のような独特の形が特徴。焼き色がしっかりと付くように、専用の型を使って焼き上げられます。※1
カヌレは外側がパリッとしていて、内側はもっちりした食感のお菓子で、甘い香りと濃厚な味わいが魅力。ボルドー地方ではカヌレを取り扱うお店が数多くあり、食べ比べをしながら伝統的な味わいを楽しめます。※1※2
カヌレが日本に伝わったのは1990年代です。当時はこのお菓子を取り扱う洋菓子店やベーカリーで、行列ができるほど流行したことを記憶している方もいるかもしれません。カヌレはこの時期を境にして、広く知られるようになりました。
しばらくしてカヌレブームは一時的に落ち着きますが、2022年にコンビニスイーツとしてカヌレが登場すると、手に取りやすい価格も追い風となって売れ行きが伸び、再び多くの人たちから注目されます。こうした状況に加えて今では専門店のカヌレも話題をさらうようになりました。カヌレブームについては、下記の記事でもご紹介しています。
・カヌレブームが止まらない！！ 大人のオシャレスイーツ
日本で進化するカヌレの魅力
カヌレが再注目されるようになったのはなぜでしょうか。これについては伝統的なカヌレだけでなく、抹茶やココア、イチゴ、オレンジなど、さまざまなフレーバーのカヌレや、クリームやチョコレートでデコレーションされたものがSNSで話題になったことも一因だと考えられています。手のひらにのる高さが5cmほどのカヌレが箱の中に美しく並べられ、チョコレートやクリームで彩られている姿を見たことがある方もいるのではないでしょうか。
カヌレの基本的な材料は、牛乳、卵、小麦粉、砂糖、バター、バニラビーンズ、ラム酒と、とてもシンプルです。※2 しかし、材料がシンプルだからこそ、本来の魅力を残しながらもアレンジの可能性を探りやすく、さまざまなカヌレが生まれているのかもしれません。こうした進化を遂げたカヌレのひとつに「半熟カヌレ」があります。これは中心部がとろりとした、滑らかな舌触りが楽しめるカヌレです。半熟カヌレについて詳しくは、下記の記事をご覧ください。
・進化系カヌレ！ とろ～り食感「半熟カヌレ」がブームの予感★
カヌレの人気店をご紹介
〇butter
東京都・中野区にあるコーヒースタンド。2021年10月にオープンしたばかりですが、既に大人気店となっています。白を基調にしたスタイリッシュな外観と、そこで飲めるスペシャリティコーヒー、そして自家製の絶品カヌレと、全てにおいて魅力満点で、訪れた人の心をわしづかみにするお店です。
https://www.instagram.com/p/Cl3XzS2P2Ki/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D
〇別腹カヌレ
兵庫県・姫路市のカヌレ専門店。外はカリっと、中はモチっと、可愛くて食べやすい小さな一口サイズのカヌレは、定番６種の他にも「季節のカヌレ」など、豊富なラインナップ。日によって種類が変わるので、何が食べられるかはその日のお楽しみ。お友達へのギフトにもおすすめです。
https://www.instagram.com/p/CpkVG4vpn5R/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D
〇CRUX Kafeo
東京・お台場のカフェ。こちらでいただく『お台場カヌレ』は、外はカリカリ、中はしっとりモチモチの食感。特に魅力的なのはラム酒の代わりにアマレット（アーモンドのような甘い香りがするリキュール）を使うことです。アマレットを使うことでお子様でも美味しく食べられるように作られています。
https://www.instagram.com/p/CgOmAWlP_xv/?igshid=YmMyMTA2M2Y=
〇カヌレの店 saco
岐阜県岐阜市にあるカヌレ専門店。オーナー自ら毎朝焼き上げるカヌレは外がカリっと、中はしっとり、噛むたびにふんわりとラム酒の良い香りがします。写真は人気のカヌレ「バニラ」。※現在新店舗オープン準備中のため、オンラインストアにて不定期で販売中。
https://www.instagram.com/p/CpC6Iuqptfw/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D
〇ANN CANNELE
宮城県・仙台市のカヌレ専門店。高級感あふれる店内のショーケースに、まるで宝石のように美しく並べられているカヌレ。プレーンをはじめ、チョコや抹茶などのフレーバーから、ナッツなどが可愛らしくトッピングされているものまで種類が豊富です。見た目が華やかで色々な味が楽しめるカヌレBOXもおすすめ。
https://www.instagram.com/p/CptYHLmvGHg/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D
〇Penheur
兵庫県・神戸市北野にあるカヌレとキャラメルの専門店。フランスボルドー地方の伝統菓子に港町神戸らしさを加え、しっとりもっちりと焼き上げたカヌレは約50種類のフレーバーがあり、生地の配合も一つひとつがすべて違っています。パティシエのこだわりが詰まった一口サイズの可愛いカヌレは手土産にもピッタリです。
https://www.instagram.com/p/CprbAyhPtd_/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D
まとめ
フランスのボルドー地方に伝わる伝統菓子のカヌレ。日本で初めて流行したのは1990年代でした。数年前から再注目されていて、2022年にコンビニスイーツとしてカヌレが販売されました。伝統的なカヌレだけでなく、独自に進化したカヌレも登場してSNSでも話題となり、カヌレ人気を後押ししています。
また、カヌレに続いて注目を集めている焼き菓子にトルコの伝統菓子「バクラヴァ」があります。コンビニスイーツとして販売されたこともあり、食べたことがある人もいるかもしれません。こちらもあわせてチェックしてみてくださいね。
・バクラヴァとは？ 生ドーナツやカヌレに続く焼き菓子の新星！
＜参考＞
※1 お菓子の由来辞典 猫井登
※2 CANNELE AND BORDEAUX DELICACIES
https://www.bordeaux-tourism.co.uk/local-specialities/cannele-and-bordeaux-delicacies
