ピンクやミントグリーンなど、色とりどりでコロンとした丸いフォルムのお菓子といえばマカロンを思い浮かべる方もいらっしゃると思います。そもそもマカロンというのは、どこの国のお菓子なのでしょうか。ここではマカロンの歴史に加え、韓国の進化系マカロン、マカロンの人気店もご紹介します。
マカロンはどこの国のお菓子？その歴史を探る
日本でよく知られている、クリームをサンドしたマカロンはフランスで生まれました。マカロンの生地に使われている材料は、主に卵白、砂糖、アーモンドパウダーの3種類です。丸く平らな形に生地を絞り出し、焼き上げられています。※1
マカロンの原型は、イタリアのベネチアで作られた「マカローネ」というお菓子やピエモンテ州の伝統的な焼き菓子の「アマレッティ」とされています。マカローネは修道僧のへそを模したお菓子といわれており、イタリアからフランスに伝わったのは16世紀頃でした。カトリーヌ・ド・メディチというイタリアの富豪の娘が、フランス国王のアンリ２世に嫁いだことにより伝えられました。※1
マカロンは肉食が禁じられていた修道院で、栄養を補うために食べられていました。フランス各地の修道院では、さまざまな形状のマカロンが作られたといわれています。歴史あるマカロンは現在でも親しまれており、名産品としても人気を集めています。※1
アミアン市に伝わる「マカロン・ダミアン」は厚みのあるクッキーのようなマカロンです。また、ロレーヌ地方のナンシーに伝わる「マカロン・ド・ナンシー」は、平たい丸型で表面にひび割れが入っているのが特徴。日本でおなじみのクリームをサンドしたマカロンはパリで誕生したものです。他にもフランスの各地には古くから伝わっているマカロンがあります。※1
マカロンの進化形！話題のトゥンカロンとは？
カラフルなパリ風のマカロンは韓国でも人気に火が付き、さらに進化しています。そんな韓国風マカロンの名前は「トゥンカロン」です。名前は韓国語で太っているという意味の「トゥントゥンイ」と「マカロン」の組み合わせに由来しています。
トゥンカロンの特徴は、何といってもクリームがたっぷりサンドされていること。厚みがあってボリューミーで、見た目の豪華さに驚かされます。また、クリームにフルーツやクッキーなどをデコレーションしたものや、生地がハートや動物の形になっているものもあり、選ぶのに迷ってしまう楽しさも魅力のひとつです。トゥンカロンの詳細についてはこちらをご覧ください。
・トゥンカロンが新しいトレンド？ 韓国発の最新スイーツとは
卵白、砂糖、アーモンドパウダーというシンプルな材料で作られるマカロンの生地は、製法によって食感が変化します。パリ風のマカロンを作るための生地は、卵白を泡立てたメレンゲによって進化したといわれています。
お菓子作りでよく使われるメレンゲは2種類。フレンチメレンゲとイタリアンメレンゲです。両者には糖の加え方で違いが生まれます。もともとパリ風のマカロンには、泡が壊れやすいフレンチメレンゲが使われていましたが、後にしっかりとした泡のイタリアンメレンゲを使うようになり、つやのある生地になったといわれています。メレンゲの詳細は、こちらでご紹介しています。
・パティシエの仕事を「糖」が支える――メレンゲ作りは「糖」でコントロール。
マカロンの人気店を紹介
Instagramより“おすすめマカロンのお店”をご紹介します。
〇GLAMOUEDISE（グラモウディーズ）
神戸発祥のマカロン専門店。写真はグラモウディーズで長年愛されているベーシックマカロン６種です。人気商品のストロベリーホワイトチョコレートをはじめ、どれも個性的な味と見た目で魅力たっぷり。
https://www.instagram.com/p/CiWnc3nvJc8/
〇The Sugar Forest
東京・杉並にあるトゥンカロン専門店。可愛らしい店内のショーケースには色とりどりのバラエティ豊かなトゥンカロンが並んでいます。写真は「クレームブリュレ」のマカロン。高級なバニラビーンズを使用した濃厚なバニラクリームの中に自家製のカラメルソースが入っています。
https://www.instagram.com/p/CfnmJspr3yz/
〇MAMEIL
北海道・札幌にあるBean to Bar Chocolate（カカオ豆からチョコレートバーになるまで一貫した製造を行って出来たチョコレート）の専門店が生み出した生チョコレートマカロン。最高級の生チョコレートをマカロンでサンドした贅沢な一品です。
https://www.instagram.com/p/CX2PqlHhNRW/
〇NOCObonbon
千葉県・千葉市の住宅街にあるパティスリー。
濃厚で口溶けの良い様々な味の生チョコガナッシュとマカロン生地の相性は抜群です。写真は大人に人気No. 1の「ゴルゴンゾーラ」マカロン。店舗前のポップな自動販売機で24時間いつでもマカロンを購入することができるのも話題に。
https://www.instagram.com/p/Cc6tbhNP4DU/
〇NeiGe Macaron
山口県初の自然派マカロン専門店。
すべての商品が職人による手作りで、合成添加物を使用せずに作られたマカロンは、自然本来の優しい味が堪能できる上品な一品です。写真は２～３月限定商品の「みたらし」マカロン。ホワイトチョコレートなのに和菓子のような馴染みやすい味を楽しめます。
https://www.instagram.com/p/CoGt6xNhqGs/
〇FUSE
滋賀県・大津市のマカロン＆ショコラ専門店。2022年12月にオープンしたばかりですが、すでに開店前から行列ができるほどの人気です。トップオブパティシエ実技コンテストのアジア大会優勝経験のあるパティシエが食感、口当たり、香りのすべてにこだわって生み出したマカロン。ぜひ一度お試しください。
https://www.instagram.com/p/CmXqI2dPR26/
クリームがサンドされたマカロンはフランスのパリで生まれたお菓子です。韓国ではデコレーションが豪華なトゥンカロンという進化形のマカロンも登場し、日本でも話題になっています。また、韓国では洋菓子をアレンジすることも流行していて、韓国生まれのクロッフルもそのひとつです。韓国が生むスイーツに今後も注目してみてはいかがでしょうか。クロッフルについては、こちらでご紹介しています。
・韓国スイーツの新星！ クロッフルってどんなスイーツ？
＜参考＞
※1：お菓子の由来物語 猫井登
