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美肌や便秘解消、ダイエットにも効果的!? オリゴ糖は女性の強いミカタって本当?


特定保健用食品や市販のお菓子やアイスに使われているのをよく目にするようになった今話題のオリゴ糖ですが、特に美容・健康への意識が高い女性からの支持を多く集めているようです。
近年の「腸活」ブームをきっかけに注目を集めていますが、今回は、便秘改善、美肌づくり、ダイエットなど、特に女性に多いお悩みに対して、オリゴ糖がどのような働きをしてくれるのか、その真相を解説していきたいと思います。

便秘改善や美肌づくりに効果があるって本当?


様々なメディアで「食べるスキンケア」と言われたり、便秘に良いと話題に上がったりと、オリゴ糖の美肌づくりや便秘改善への効果が期待されていますが、果たしてそれは本当なのでしょうか?

実際のところ、いくつかの研究でその効果が確認されてはいるものの、まだ研究途上の段階にありデータが不足しているため、成人女性においてオリゴ糖の摂取が肌質や便秘改善に直接的な効果があるかどうかは、科学的に証明されていません。

今のところ分かっているのは、オリゴ糖には「腸活」をサポートしてくれる働きがあることです。人の体では消化・吸収されにくい性質があり、そのまま大腸まで到達して私たちの腸内に棲む腸内細菌のうち、健康に良い働きをしてくれる善玉菌(主にビフィズス菌)のエサとなることで、腸内環境を整える働きがあることが明らかになっています。

善玉菌を腸内に増やしてあげることで、便秘や肌荒れなどのトラブルの原因となる有害物質や腐敗物質を腸内に産生する悪玉菌の増殖を抑えられ、腸の運動を活発にできるため、オリゴ糖のお肌や便秘への直接的な効果については、まだはっきりとしたことは言えませんが、オリゴ糖の摂取が間接的に貢献してくれることは期待できそうですね。今後のさらなる研究から目が離せません。※1 ※2

ダイエットにオリゴ糖っていいの?


では、多くの女性が悩まされているダイエットに対してはどうなのでしょうか?
ダイエット中だからと「甘いものを控えなきゃ!」と我慢しようと努力する方が多いかと思いますが、我慢すればするほど食べたくなって辛くなるという声をよく耳にします。
極度の食事制限などによるストレスはダイエットの大敵です。反動でリバウンドの原因になってしまう可能性も……。

そこで、救世主となってくれる可能性があるのがオリゴ糖です。個人の体質や腸内環境、食べ合わせ、オリゴ糖の種類によって多少左右されますが、オリゴ糖は人の腸ではそのまま消化・吸収できない難消化性の糖質であるため、1gあたりのカロリーが砂糖の約半分ほどと比較的低カロリーであることが分かっています。
オリゴ糖ならたくさん食べても太らないというわけではありませんが、甘さを感じるのに砂糖よりも低カロリーなので、上手に活用するとストレスフリーなダイエットに役立てることができそうですね。

特にオリゴ糖の中でも、ラクトスクロースに肥満抑制効果があることが示唆されていますが、オリゴ糖の減量効果についても、直接検証を行った研究報告はまだ十分ではありませんので、今後科学的に評価・実証されることを期待しましょう。※1 ※3 ※4

オリゴ糖の魅力は何と言ってもその手軽さにあり

腸内環境改善をはじめ、女性にとって様々な嬉しい働きが期待できるオリゴ糖ですが、その魅力は何と言ってもズボラさんでも取り入れやすい手軽さにあると言えるでしょう。コーヒーなどの飲み物や料理に使う砂糖をオリゴ糖シロップに置き換えるなど、まずは簡単にチャレンジできることから日々の食生活に取り入れてみては?

しかしながら、どんなに体に良いと言われているものでも食べ過ぎには注意が必要です。市販されているオリゴ糖製品の適量は、1日あたり2~10gです。急に多量摂取をしたり、これ以上摂りすぎてしまうと、体質・体調によっては下痢を起こしたり、おなかが張る恐れがありますので、摂り始める時には、初日からたくさん摂らずに少しずつ体調をみながら量を増やしてみてくださいね。※1


【出典】

※1 厚生労働省|e-ヘルスネット|腸内細菌と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html

※2 光岡 知足, プレバイオティクスと腸内フローラ, 腸内細菌学雑誌, 2002 年16巻1 号 p1-10
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jim1997/16/1/16_1_1/_pdf/-char/ja

※3 菅原正義, オリゴ糖の特性と生理効果, ビフィズス(現:腸内細菌学雑誌), 1993年7巻1号 p. 1-12
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jim1987/7/1/7_1_1/_pdf/-char/ja

※4 中久喜輝夫, 【特集:オリゴ糖研究の最前線 その1】緒言―オリゴ糖開発研究の現状と将来―, 応用糖質科学, 2011 年 1 巻 4 号 p. 281-285
https://www.jstage.jst.go.jp/article/bag/1/4/1_KJ00009004758/_pdf/-char/ja

(全て2020-10-09 参照)

 

ライタープロフィール

藤橋ひとみ(管理栄養士)
I’s Food & Health LABO.(アイズフードヘルスラボ)代表。毎日の食事で心身のトラブルを予防・改善できる社会の実現を目指し、フリーランスの管理栄養士として活動中。 東京大学大学院、医学博士課程在籍。EBN(科学的根拠に基づく栄養学)の考え方を大切に、コラム執筆・監修、メディア出演等、健康情報を伝える活動や、食と健康の専門家のスキルアップ支援を行う。アトピーなど心身の不調を、食事改善で克服した経験から、毎日の食事で腸内環境を整えることの大切さを伝えている。また、大の大豆・発酵好きで、国内外にてその魅力を発信している。「腸活」をテーマにしたレシピ本「おいしく食べてキレイになる!おから美腸レシピ」が好評発売中。

ホームページ:https://is-food-health-labo.com/
ブログ:https://ameblo.jp/hitomi880807